三方石観世音という札所があります。
弘法大師が山の斜面の大きな三角形の花崗岩に観世音菩薩を彫られたらしいです。
本堂は山の斜面の花崗岩におおいかぶさって建っています。
33年に一度の御開帳の時にしか本尊を見ることができないので、私もいままでに2度見る機会がありましが、1度目の記憶はありません。
あちこちにある立派な観音様ではなくて、花崗岩の表面に観音様の姿を彫りこんだだけのものでした。
片手観音です。
一夜で彫ったために彫りきれず、右手首から先が完成していないので「片手観音」と言います。
しかし、「手足の病にきく」という言い伝えにより昔より大勢の参拝者でにぎわっています。
祈願者は木で作られた手や足(御手足型)を本堂で借受けて持ち帰って、朝夕患部を「南無大慈大悲石観世音菩薩」と唱名を唱えながら軽くさすって病気の回復を祈願すると病が治ります。
快癒した後に借受けた御手足型を返納するのですが、その際に更に新しい御手足型を一本添えて奉納する習慣になっています。
そうやって奉納された御手足型が御手足堂に山となってつまれています。
現在では返納時に400円を支払うことにより観世音事務所が代理として御手足型を奉納してくれます。
本堂の裏手からは展望台登山道が始まっています。
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